波乗りクリニック

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試験監督の緊張

約 1 分

センター試験 大学入試センター試験まであと一週間をきりました。全国で50万人以上が受験する最大の試験です。受験生の皆さんは追い込みをかけている時期でしょう。

 試験を受けるのはとても緊張します。失敗が許されず、一回だけの試験でその後の人生が変わっていってしまう(と本人が思い込んでいる)試験では特に緊張します。入念に準備している人はなおさらかもしれません。

受験生が緊張するのは当然かもしれませんが、試験監督も非常に緊張します。

 以前にセンター試験で試験監督の役が回ってきたことがあり、そのことを痛感しました。自分が受験生だったときには想像もしなかった事態です。もちろん事前に説明会があり、分厚いマニュアルを読まされます。受験生への指示の出し方、室温調節等々細かい指定があり、発言の一つ一つも具体的に規定されています。

 全国のどこの会場で受けても、条件がほぼ同じになるように配慮されているのです。逆に言うと、全国の他の会場と同じ条件を作り出す必要があるのです。
トラブルがあれば、それが不可抗力によるものでも翌日の新聞に載ってしまう可能性があります。これが試験監督をさらに緊張させるのです。

 数年前に、試験会場で居眠りをしていびきをかいていた准教授が、メディアでたたかれていましたが、どうやら前夜に緊急手術をやった後そのまま試験監督を務めていたようで…、その話を聞いたときは気の毒だと思いました。ただ、試験官が体調不良の時に、交代要員が待機してしますので、もしもの時は早めに代わった方がいいのかもしれません。

 とにかく他人事ではありませんので、試験の前日は早く休み体調を万全に整えておきます。

 何分前になったら「荷物をまとめ指定の場所においてください」「携帯電話の電源は必ず切ってください」「試験中に携帯電話が鳴ったときは試験監督がバッグごと外に持ち出します」等々、一字一句間違えずに、会場の後ろまで聞こえる声でアナウンスする必要があります。

 目の前の受験生がしてきた努力、この試験がこの子達の人生に与える影響を考えると、アナウンスするときにとても緊張します。
 また、寒い季節なので部屋の温度管理も重要です。階段教室の前方で寒そうにしている子もいれば、後方で顔面を紅潮させている子もいます。何とかしてやりたいと思うのですが、規定以上のことを勝手にやるわけにもいかず、そのまま見守らざるを得ません(ただ、最低限度のことは想定されていてマニュアル化され、また現場にも少しは裁量権がありますので、父兄の皆さんご安心を)

 このように、試験監督の教員は緊張にさらされますが、教室の外で有事に備えて待機する事務員は寒気にさらされています。

ポケットに手を突っ込んで、カイロで手を温めながら震えています。見ていて、とても気の毒でした。

昼の休憩には仕出し弁当が出るのですが、これは複数の業者から取り寄せることになっています。
(万が一、食中毒が出た場合に備えて、試験への影響を最小限にとどめる工夫らしいです)

 さらにリスニング用のICプレイヤーの管理など、普段はあまり関わることのない業務を事務方と一緒に行います。まさに試験監督も緊張の連続なのです。

 受験生も頑張ってほしいですが、その裏側にはその人達が快適に受験できる仕組みを作る人たちがいます。特にこれから4月までは、進級・卒業・入学と、大学関係者にとって一番忙しい時期です。体を壊さないよう乗り切ってほしいものですね。