波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

インフルエンザ患者が増えています。

約 1 分

influ_H1N1_2009 山口県でもインフルエンザ患者が、今年に入って増えています。定点観測の結果を見ても直線的に増加しているようです。

 今の体感としては、いわゆる新型インフルエンザ(AH1pdm09)と季節性のAH3亜型(A香港型)が半々くらいですが、B型も出てきているようです。
 これは国立感染症研究所の発表ともだいたい一致しています。ただ、自分の感覚だけに頼らず、俯瞰的に情報収集することが大事ですね。
 ネット時代様々です。

 最近病院スタッフにむけて、感染対策について即席ミニ講義をすることが多くなりました。何度も同じ事を説明するのに、少々疲れてきましたので、ここらで一度まとめを書いておきたいと思います。

 前述の新型インフルエンザ(AH1pdm09)と季節性のAH3亜型(A香港型)ですが、これらはどちらもA型インフルエンザに分類されるものですが、現在私の勤務している病院で採用している検査キットでは、二つを区別できるので、とても重宝しています。開業後はインフルエンザの自動分析器を導入する予定なのですが、この2つの線引きが出来ませんので、引き続きこれも併用したいと思っています。(自分で地域の情報収集することも大事です)

 さて、アップしている写真です。とっさに撮ったのと、検査のタイミングが早かったせいか、そこまできれいに出ていませんが、写真向かって左側に2009年型のラインがうっすらと見えています。(少しずれてますが…。)
 液晶画面の場合は下から見上げるようにするか、コントラスト比をあげればはっきりしてきます。

 症例は「70代男性で、主訴は「なんかだるい」、体温36.9℃、鼻汁少量」でした。65才以上の高齢者はインフルエンザでも1/4が発熱しないので要注意です。

 インフルエンザを発見すると、タミフルやリレンザ等の抗ウイルス薬を処方せざるを得ないのですが、耐性ウイルスのことが頭をよぎり、処方箋を書くたびに罪悪感を覚えます。実際、昨年秋には札幌で耐性ウイルスが散発的に出現し、今年初めに三重県に飛び火したようです。ということはすでに耐性ウイルスは蔓延しているとみるべきでしょう。予防投与も一時的には効果があるようで処方も認められていますが、長期的な視点で考えると疑問に思います。今後は抗生剤のように適正使用の基準が作られていくでしょう。

 「感染対策を推し進めると、人間関係にひびを入れる」というのが、私の持論なので、あまり感染の話はしたくありませんが、職業人としてはそうも言っていられません。夏目漱石が草枕で表現していた「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい 」は実感できます。

 インフルエンザ対策の基本は、まずなんと言っても「感染予防」です。まず、とにかく「顔や髪を触らないこと」です。どうしても必要な場合以外は触らない方がいいと思います。次は頻繁な「手洗い」で、最後に「上手なマスク」利用です(マスク着用には練習が必要です!)。

 マスクを過信することは禁物で、「なんとなくマスクをしていれば安心」ではありません。むしろ間違った使い方をすることで、感染を広げます。(ある意味マスクは凶器になります)

 いずれ、このことも書きたいと思います。