波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

立体視 両眼視 錯視

約 1 分

錯視お風呂で小学生の娘と話していたとき、突然聞かれました。

「なぜ、お父さんのその(額の)『いぼいぼ』は、飛び出して見えるの?」

「皮膚から盛り上がっているからだよ。」

「いや、飛び出しているのはわかるけど、どうして触ってもないのに、とび出てるのがわかるの?」

とても難しい質問です。

左右の目を使って「立体的に物が見える」事を説明しようとしますが、小学生にどう説明してよいのかわかりません。

しまいには「片目で見ても、飛び出して見える」と言い出します。

あれこれと、しどろもどろになるうち、「ひょっとしてこれは両眼視とは違うのか?」と私自身が疑問を持ちました。

実は、きちんと両眼視で立体的に物を見ている人は人口の7割くらいだと言われています。

残りの3割の人は、経験を元に脳の中で処理して、立体を推測しているのです。

娘が私の「いぼいぼ」を「飛び出している」と感じるのは、

  1. 以前から見ているので、そのように記憶している。
  2. 上下左右に揺れながら見ているので、「いぼ」の頂点から皮膚までの位置関係で立体的に見える。
  3. 前後に揺れながら見ているので、遠近法で立体的に見えている。
  4. いぼに出来る影の大きさで、立体的な錯視が生じている。

とまあ、こんな感じで考え込みます。こうなるといけません。私の意識は思考の中に吸い込まれ、娘の声が聞こえなくなってきます。

あきれた娘はこんな私を置いて先に風呂から上がってしまいました。

いやしかし、人間の感覚と脳の働きは実におもしろい物ですね。