波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「ユマニチュード~優しさを伝えるケア技術~」

約 1 分

ユマニチュードDVDユマニチュード 優しさを伝えるケア技術 DVD [DVD-ROM]本田 美和子 (監修)

 我が国の認知症患者への対応はこの10数年で大きく変わりました。

  1. 「痴呆」から「認知症」への呼称変更
  2. 認知症治療薬の発売
  3. 介護保険の導入

 が主な要因とされています。

私はここに4番目として「ユマニチュード」を加える日が来るのでないか、と密かに期待しています。

「ユマニチュード」とは、簡単に言ってしまうと、「見つめる」「話しかける」「触れる」それから「立つ」の4つの技術からなる介護技術の集大成です。

「科学的な視点から」認知症患者が世界をどう見ているか考え、それに沿った介護を提供するのがユマニチュードではないかと思います。

こう説明すると難しいのですが、要するに「相手の立場になって考えましょう」と言うことです。

これをやると、介護する側もされる側もお互いに「楽に」なります。

少し前まではちゃんとした教科書がなかったのですが、今年に入り、書籍(ユマニチュード入門)と、今日紹介するDVDが発売になりました。

DVDでは、冒頭で認知症患者の情報処理がどうなっているかを「科学的に」説明してあり、その後に具体的な事例と、ユマニチュードの用い方が示されています。

これをみて理解した上で書籍を読み、日々の診療に応用していけば、少しずつ身につくのではないかと思い、毎日の外来・訪問診察の中で「プチ実践」を試みています。

認知症初心者よりも、「これまで認知症患者と関わって苦労してきた人」、「認知症患者なら任せといて!」という人にお勧めです。いろんな意味で目から鱗状態となるでしょう。

このDVDのいいところは、登場人物がフランス人ばかりなので、生々しさが薄れており、何となく、ちょっとおしゃれな感じすらします。

勉強にも潤いが必要ですね。

さて、ユマニチュードは非常に科学的で理にかなったやり方なのですが、その根底にあるのはやはり人間愛なのだと痛感します。
このあたりは非常に逆説的になってしまいますが、ウイリアム・オスラーのいう、「アートとサイエンス」に通じるものがあります。

内容紹介
認知症ケアの新しい技法として注目を集める「ユマニチュード」。大声を上げたり、攻撃的になったり、徘徊するお年寄りが、しだいに“こちらの世界”に戻ってくる様子を指して「魔法のような」とも称されます。
フランス発のこの技術を、開発者のふたりが実例を交えて丁寧に解説します。病院・介護施設・在宅・教育現場で、見て、分かって、使えるDVD。