波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「エピペン」~ハチ刺されの後に~

約 1 分

hati 先月のこと、自宅前のシマトネリコの木に大小様々な蜂が群がっており、とても怖い思いをしました。

 蜂に刺されるとアレルギー性のショック(アナフィラキシーショック)をおこすことがありますので、注意が必要です。

 私たちの体には、ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに体内に「抗体」がつくられ、これら外敵をやっつけようとする「免疫」というしくみがそなわっています。

 ところが、この免疫のしくみが、食べ物や花粉など私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害な物質だ!」と過剰に反応して、攻撃をし過ぎる結果、逆にマイナスの症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー」です。本来は体を守るはずの反応が、自分自身を傷つけてしまうアレルギー反応に変わるのです。

 アナフィラキシーは、発症後、極めて短い時間のうちに全身性にアレルギー症状が出る反応です。

 このアナフィラキシーによって、血圧の低下や意識障害などを引き起こし、場合によっては生命を脅かす危険な状態になることもあります。この生命に危険な状態をアナフィラキシーショックといいます。

 日本におけるアナフィラキシーによる年間死亡者数は2011年では、71名にのぼっていますが、そのうち16名が蜂に刺されたものです。(厚労省データ)

 例年、ハチ刺されは8月をピークに、7~9月に集中しています。

 特に以前に蜂に刺された人は要注意で、2回目以降がアレルギー反応が強く出るため、特に危ないと言われています。

 もしも刺されてしまったら、可能な限り蜂の毒針などをすぐに取り除きます。
 その後はすぐに医療機関を受診できれば良いのですが、アナフィラキシーが原因で心停止に至った例の、心停止までの平均時間は、薬物で5分、蜂毒が15分、食物では30分といわれます。
 したがって、病院の中で刺されたのでもない限り、「間に合わない」ということになってしまいますね。

 そんなときのために、「エピペン」(アナフィラキシー補助治療剤)という、注射薬があります。

 これはアレルギー性のショックを起こしそうな人(既往歴のある人)を対象に処方される自己注射薬です。
 常に持ち歩き、いざというときに自分で自分に注射することで治療の助けとします。

 以前に蜂に刺された人で、なおかつ、また蜂の居る環境に行かなければならない人は必携です。
 農業・林業・ゴルフをする人などは、もっておいた方が無難です。
(それ以外のたとえば食物アレルギーのある人も処方してもらえます)

 自己注射薬は基本的に本人が注射する薬剤ですが、急激な血圧低下や意識障害をともなうアナフィラキシーショックは命にかかわるため、本人が注射できない状態にあった時、人命救助の目的で救命救急士や教職員が使用してもよいとされています。

 波乗りクリニックでも処方可能になっています。気になる人は、まずご相談下さい。

 (参考サイト:http://www.epipen.jp/)

エピペン