波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「アルコール健康障害対策基本法が成立してどう変わっていくのか・どう変えていくのか」

約 1 分
宍道湖(松江市)を望む。 ビートル・フェンダー&波乗りエディション。
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 「アルコール健康障害対策基本法が成立してどう変わっていくのか・どう変えていくのか」

 という長い長いタイトルのシンポジウムに、シンポジストとして参加してきました。(島根県松江市)

 行政の立場から、患者の立場から、依存症専門医の立場からそれぞれ発表があり、わたしは内科(総合診療科)の立場から話をし、ディスカッションをしてきました。

 私以外はアルコール依存症・精神医学を本職にしている人たちばかりでしたので、チョット気が引けましたがなんとか役目を終えることができ、ほっとしています。

 内科・総合診療科の立場からアルコール問題を見ると、まだまだ手つかずの問題がいっぱい横たわっているように思います。

 まず、アルコール依存症患者は内科や外科、整形外科や皮膚科をかなりの割合で訪れているのですが、ほとんどの医師に気づかれることなくその目の前を素通りしているのが現状です。
 まずは今目の前にある現実に気がつくのが先決です。

 同時に、依存症全般に対する世の中の偏見を何とかしなければなりません。

 ほんの少し前まで「認知症」は「痴呆症」といわれ、身内に痴呆症の人が居るのは何となく恥ずかしく感じ、みなそのことを否定するか隠すかしていました。

 もちろんこんな状態では治療はうまくいきません。ところがこの数年で世の中の雰囲気が変わり、「認知症」は純粋な脳の病気・老化現象で、決して恥ずかしいことではないとわかってきました。すると治療や社会整備がうまく進むようになりました。

 同じ事が依存症全般にも言えることではないかと思います。

 「依存症」も立派な脳の疾患です。決して恥ずかしいことではありません。

 この法律の成立を通じてより多くの人が「依存症」の真実に気づき、適切に治療が受けられるようになれば良い、そう願ってやみません。

 というわけで、アルコール依存症の簡易スクリーニングテストを以下に示してみます。

 CAGE(ケージ)と言われるもので、このうち2項目以上が該当する人は90%以上の確率で「アルコール依存症」と言われています。

 チョット試してみて下さい。

  1. 飲酒量を減らさなければならないと感じたことがある。(Cut down)
  2. 他人があなたの飲酒を非難するので、気にさわったことがある。(Annoyed by criticism)
  3. 自分の飲酒について、悪いとか申し訳ないと感じたことがある。(Guilty feeling)
  4. 神経を落ち着かせたり二日酔いを治すために「迎え酒」をしたことがある。(Eye-opener)
  • 2項目以上→「アルコール依存症」の疑いがあります。
  • 1項目の人→「危険な飲酒」です。節酒が必要です。
  • 0項目の人→「危険の少ない飲酒」です。年一回チェックして下さい。

 このほかにも、いろいろなスクリーニングがありますので、またの機会に紹介します。