波乗りクリニック

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「世界自閉症啓発デー」に思う。

約 1 分

Prism今日は国連が定めた「世界自閉症啓発デー」です。

自閉症とはいったい何なのか?

以前は自閉症というと、かなり特殊な障害と思われていました。

典型的な例で言えば、映画「レインマン」(1988年アメリカ)が思い浮かびます。

自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーション能力を欠く一方で、驚異的な記憶力や忍耐力を要していたり、映画「レインマン」には典型的な例が登場します。
(あまりにもいろんな症状がそろいすぎているという批判は別として…。)

自分は無関係だと思っている人も多いのですが、「実は誰にとっても他人事(ひとごと)ではない」ということが最近言われています。 

診断基準や疾患概念が変わり、近年は「自閉症スペクトラム障害」ということで、「自閉症」が単一の疾患ではなく、程度の差はあるものの誰にでもその傾向があり、程度が強い人が「自閉症」として診断されているという考え方です(チョット乱暴な説明なのです…、専門家の方々すみません…) 

ちょうどプリズムを通った光のようにいろいろな色に分かれていきますが、その境目は割合曖昧です。こういった物を「スペクトラム」といいます。(理系の人から見ると少々おおざっぱかつ乱暴な表現で、まことにすみません…) 

虹は七色といわれますが、色と色の境目は曖昧ですよね。そんな風に自閉症もなだらかなグラデーションを持った、ある特徴を持った症候群だとわかってきたのです。

よく引き合いに出される「ADHD(注意欠如多動性障害)」と双璧をなし、いわゆる「発達障害」の一部に分類されています。

  1. 症状の特徴を挙げると
  2. 同世代の友人とうまくつきあえない
  3. 社会性の問題が大きい
  4. 異性とのつきあいが下手
  5. エキセントリックな印象
  6. 同じことを繰り返す、こだわりが強い
  7. 身だしなみに問題がある
  8. いわゆるオタク
  9. 不自然な話し方
  10. 非言語性のコミュニケーションが下手
  11. 非常識な行動を悪気なく行う
  12. 能力に凸凹が多い

等々、「これは自分に当てはまる」と思われるかたもいるのではないでしょうか?

何項目当てはまれば「障害」という具合に、クリアカットには、なかなか判断できませんから、それでもって「スペクトラム」なのです。 

ただ、人によっては「障害」ではなく「スペック」と思われる才能を発揮する人もいます。日常生活に支障を来さなければ、上記の症状があっても気にする必要はありません。

「障害」の部分は元々英語で「ディスオーダー」なのですが、これを日本語に翻訳する際に「障害」と訳してしまったのが、そもそも偏見を生む間違いの元になった、という人もいます。

一理あると思います。 

何はともあれ、今日から4/8までは発達障害啓発週間です。

これを機会に「発達障害」全般について考えてみませんか?