波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「過ぎ去りし王国の城」

約 1 分

過ぎ去りし王国の城「過ぎ去りし王国の城」 単行本 – 2015
宮部 みゆき (著)

中高生の心理に描写について定評のある宮部みゆき氏が書いたファンタジー小説。

読んでいて何となくデジャブです。昔読んだ「ダークグリーン」という佐々木淳子による傑作少女漫画を思い出します。

年齢的に、おそらく宮部氏はこれを読んでいたに違いありません。

「R-ドリーム」と呼ばれるその夢の中で、人々は「ゼル」と呼ばれる謎の侵略者たちと戦い続けます。R-ドリームから出られなくなった人間は、現実では植物人間状態となり、R-ドリームの中をさまよいます。そしてR-ドリームでの死は、現実での死となる…。
美大浪人生・西荻北斗は、R-ドリームで戦士ホクトとなり、R-ドリーム最強と言われながらも自分の正体を知らずにR-ドリーム内から出られない少年リュオン、金色の肌の少女ミュロウらと知り合い、共にゼルと戦う。そして彼らはやがて、この世界の秘密へと迫っていく。

そんな内容のマンガでした。

いまにして思えばネット上のバーチャル空間の出現を予言していた作品だったのかもしれません。

そしていま、宮部氏が描く、バーチャルな世界。

直接的な表現はありませんが、ネットに沈む中高生を象徴しているように感じました。

内容紹介
居場所なんか、どこにもなかった――

気まぐれな悪意と暴力、蔑みと無関心が、いたいけな魂を凍りつかせる。 ネグレクト、スクールカースト、孤独や失意・・・・・・ふるえる心が共振するとき、かつて誰も見たことのない世界が立ち現れる――。

早々に進学先も決まった中学三年の二月、ひょんなことから中世ヨーロッパの古城のデッサンを拾った尾垣真。やがて絵の中にアバター(分身)を描きこむことで、自分もその世界に入りこめることを突き止める。友だちの少ない真は、 同じくハブられ女子で美術部員の珠美にアバターを依頼、ともに冒険するうち、探索仲間のパクさんと出会い、塔の中にひとりの少女が閉じ込められていることを発見する。それが十年前のとある失踪事件に関連していることを知った三人は……。