波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

Deer in the headlights

約 1 分

bush午前の診察中、頻繁に電話がかかってきます。

その多くは受付や看護師で処理できる案件なのですが、たまに在宅の患者さんから電話があると、私自身が診察を中断して判断を迫られることがあります。

これが「熱が出ました」とか、「褥瘡が出来ました」といったことであれば、落ち着いてゆっくり考えることが出来るので、慌てずにすみます。

しかし、「誰それの意識がありません」や「○○さんが転倒して頭を打ちました」という報告であれば、一瞬私の動きが止まってしまいます。

まず「病状把握(想像)」、「外来の混み具合、進行具合の判断」「スタッフや家人等のマンパワー」、「それからのスケジュール」、「緊急往診のタイミング」等々、様々なことが頭を駆け巡り、貧しい脳みそがフル回転するのです。

脳みそはフル回転しているのですが、まわりからはあたかも「私が硬直している」という風にしか見えません。(思考は空回りしているのかもしれません)

これを揶揄する表現で「Deer-in-the-headlights」といいます。

Deer は動物の鹿です。headlights は車のヘッドライト。

ヘッドライトに照らされ、硬直してしまった鹿のことです。驚愕や恐怖で、足がすくんでしまう様子を表しています。

9.11のテロがあったとき、その一報を聞いたアメリカの前大統領ジョージ・W・ブッシュさんが固まってしまったエピソードはあまりにも有名です。(このことを含め、いろいろと批判された人ですが、私はなぜか彼を憎めないのですよ。なぜか…。)
When he heard the news, he got a deer-in-the-headlights type of reaction.

ただし、実際には「人が固まるとき」と、「鹿が恐怖で動けなくなるとき」は、見た目は似ていても、その頭の中で起きていることはあまりにも違いすぎるように思います。ブッシュさんを責めないでやってください。

そう、私が固まっているときには、実際には「思考はフル回転」しているのです。なんてね。

ところで、以下は私のお気に入りの曲。

アウル・シティー (Owl City) の「Deer in the headlights」です。

登場するデロリアンが私をわくわくさせてくれます。(往診車に一台ほしい!)