波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「気質と性格」

約 1 分
クロニンジャーのパーソナリティ理論(木島 伸彦)より https://www.nttdata-getronics.co.jp/csr/lits-cafe/personality/
クロニンジャーのパーソナリティ理論(木島 伸彦)より
https://www.nttdata-getronics.co.jp/csr/lits-cafe/personality/

「自分の性格を変えたい!」

そう思っている人は意外と多いのではないでしょうか?

さて、その『性格』ですが、一般に思われている『性格』は、「気質」という、その人が生まれながらに備えているものを含んで表現されているケースがほとんどです。

たとえば有名なところでいくと、「クロニンジャーのパーソナリティ分類」があります。

これは、人のパーソナリティ(広義の『性格』)を「気質」4つ、「性格」3つにわけたものです。

・「気質」(先天性が強いもの)
1.新奇性探求(冒険好き・積極性・衝動性・心のアクセル)
2.損害回避(慎重さ・心のブレーキ)
3.報酬依存(他人と仲良くしたいという欲求。あくまで「人への依存」であって、「物質的報酬」ではない)
4.固執(粘り強さ・努力家)

・「性格」(経験や環境で左右される)
5.自己志向(自尊心のこと。自分を大事にする気持ち。注:プライドとは違う)
6.協調(協調性のこと。他人を大事にする気持ち)
7.自己超越(精神性・宗教観・スピリチュアルな感覚)

「気質」に含まれる4つは、そのほとんどが先天的に決定されており、神経発達障害である「ADHD」とのクロスオーバーもあります。

引っ込み思案の子供に向かって、「もっと積極的になりなさい」と言ってみたり、粘り強さがない子供に「じっと座って長時間勉強しなさい」と言っても、ほとんどは「無駄なこと」です。それどころか「出来ない自分」に傷ついて、「自尊心」が低くなる可能性が高くなります。(もちろん、自分で自分自身の中に眠っている「積極性」や「粘り強さ」に気づいていないお子さんの場合は、それに気づかせる必要がありますが、これもある程度やればわかります。)

長時間じっと出来ないときは、短時間に区切ってさせるなどして、徐々に時間を長くしていくなど、根気強い対応が強いられます。(因果なことに、ADHD傾向の子供を持つ、ADHD傾向の親にはこれが出来ません。残念ながら…。)

さて、「性格」に含まれる後の3つは、後天的な学習・経験によって左右されますが、なかでも「自尊心」が低くなると、パーソナリティ障害をはじめとして、あらゆる心の病を引き起こす可能性が高くなります。
「協調」が高くて「自己志向」が低ければ、うつ病になったりします。

幸か不幸か、「性格」に含まれる、「自己志向」・「協調」・「自己超越」は訓練や治療で改善可能の余地が残されています。

「気質」を「性格」で上手に制御して、健康に暮らしたいものですね。