波乗りクリニック

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「容疑者Xの献身」 西谷弘監督 東野圭吾原作

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容疑者Xの献身

「容疑者Xの献身」 西谷弘監督

 先日書店で「四色問題」(新潮文庫)を見つけ、寝る前に少しずつ読んでいます。
 四色問題と言えば、それを挿話として使った「容疑者Xの献身(映画)」が思い出されます。
 この作品は原作が東野圭吾、しかも直木賞受賞作です。読んだ人も多いのではないでしょうか。

 私は原作を先に読み、その後で映画を見ました。堤真一が演じる数学者の孤独、愛情、そして悲哀が伝わり、柴咲コウの主題歌と相まって、原作よりすばらしい作品に仕上がっています。(怖いシーンも多いので、ミステリーが嫌いな人にはお勧めしません。)

 福山雅治演じる物理学者が、容疑者となった友人の数学者のアリバイトリックを暴いていく筋書きですが、単なる推理物に終わらず、その独特の空気感・緊迫感が印象深い物になっています。(テレビ版の「ガリレオ」とは全くの別物です。)

 堤真一の存在感が他を圧倒しているため、同氏のファンは楽しめるかもしれませんが、原作や福山雅治、柴咲コウのファンにとっては少し物足りないかもしれません。演出がすばらしく、私は不覚にもラストシーンで泣きそうになってしまいました。

容疑者が思いを寄せる女性に宛てた手紙の中に
「彼と結ばれる事はあなたと娘さんが幸せになる確率を高めるでしょう」
という文言があります。

 数学者らしい、ペダンティックな言葉ですが、作中では愛情にあふれた言葉として使われています。また、いろいろと非常に考えされられる言葉でもあります。これについての考察はまたの機会に。