波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「心を込めて丁寧に」

約 1 分
例によって無断転載禁止です。
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 村田和人さんの死去から一週間も経たないうちに、今度は自分の患者さんとお別れすることになりました。

 お子さんやお孫さん達に囲まれて旅立って行かれる様子は、何度立ち会ってもつらくもあり、切なくもあります。
 それでも自宅で亡くなることができるというのは、現代ではとても特殊で贅沢なことなのです。
 その瞬間に立ち会うことの出来る私の仕事は実に幸せなのかもしれません。

お亡くなりになった後、訪問看護ステーションにご遺体の処置はお願いし、私は一人、正座して死亡診断書の作成に取りかかります。

 なにしろ、数十年間生きてこられた方々の最期の大事な書類です。書く方も緊張します。私にできる限り丁寧に、読める字で記入していきます。普段は「手書きなんてやってられるか!、タイピング、タイピング」と行ってはばからない私ですが、このときばかりは手書きで丁寧に、心を込めて記入します。

 とにかく丁寧に、故人の尊厳に沿うように、心を込めて、その人の生きてきた歴史を想像しながら記入します。

 ご遺族の中には「汚い字だな」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これが今の私の精一杯です。ご容赦のほどよろしくお願いいたします。