波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「薬価危機は本当か?」

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オプジーボ点滴静注100mg少し前に、高い薬価のお薬が、医療費高騰を推し進める原因になるのではないかと、やり玉に挙げられていました。

たとえば、「オプジーボ」という癌治療薬(悪性黒色腫、非小細胞肺がん)は、体重60㎏の人の治療に使われると年間3,500万円/人、の費用がかかります。

仮に、5万人の人が治療を受けると、その薬代は2兆円近くになる試算です。

自己負担分は一人あたり月に数万円以下になりますので、これのほとんどは「公費でまかなわれる」と言うことになります。

ちなみに薬の値段は「薬価」と呼ばれ、これは製薬会社が勝手に決めることは出来ない仕組みになっています。
(既存薬の価格と新薬の効能を天秤にかけ、国がこれを決めています)

たしかに、これ以外の高価な新薬もいっぱいありますので、このまま使い続けると国の赤字はどんどんと膨らみ、財政も破綻してしまいそうです。

なぜお薬がこれだけ高いのか?

結局、物の値段というのは、あってないようなもので、たとえばどんな高価な名画でも、見る人によっては全くの無価値になります。

しかし、無価値な物でも運搬費用や取引するにはお金がかかるので、全く「ゼロ」というわけには行きません。

これらはすべて、最終的には「人件費」としてひとくくりに出来ます。

どんなに高価な薬品であれ、原材料は地球上に存在していた元素から成り立っています。

それを加工していくために、知的あるいは肉体的な労働が必要となり、それらにお金がかかっているのです。

そういう意味ではオプジーボも「原価はタダ」と言うことになります。

最近のほとんどの創造的なお薬はアメリカ発ですから、アメリカ経由の複数の国々で売り上げを分配することになっています。

となると、財政破綻しないための方策としては、薬を作って海外に売っていく作戦しかありません。

しかし、周りを見回すと、そんな体力が残っている製薬会社がどれだけ残っているのか?

となれば、やはり日本のお家芸である物作りで海外に売り込み、その収益で高い薬を買うしかなくなると言うことになります。

結局は「働かざる者食うべからず」と言うことでしょうか?

(相変わらずの尻切れトンボで…。どうもすみません。)