波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

「共通言語としてのHDS-R」

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無断転載禁止です。
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この業界で働いていると、認知症との関わりは避けて通れません。

認知症という言葉から連想するものの一つに「長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」があります。

非常に簡便に出来るため広く行き渡っています。

30点満点で、減点方式で採点されます。

「あまり役に立たない」という声も聞かれます。

確かに満点近い点数でも認知症の初期ということもありますし、逆に若い人がやっても低い点がででしまうことがあります。

さすがに20点以下になると診断に有意な情報となりますが、そこまで行くと、検査をする意味合いもあまりなくなってしまうのかもしれません。

診断ツールとしては、今ひとつですが、何かに気づくきっかけになったり、経過観察に用いられたり、あるいは医療者同士の共通言語として利用されることが定番化しています。

他の医療機関に申し送りをするときや、介護申請をする際に「○○さんは長谷川××点です」と行った具合に使います。

こうすると、細部は判らなくても、なんとなく大掴みで患者さんの印象が伝わっていきます。

専門医を中心に長谷川式簡易知能評価スケールを軽視するような風潮があるように(肌で)感じるのですが、このスケールの利点は他職種での情報共有がしやすいという点にあります。また、総得点だけでなく、中身を見返すようにすると、意外に患者さんの状態が把握できるものです。

基本に立ち返り、今週も粛々と働きましょう。