波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

岩国はバルーンに始まり、バルーンに終わる!

約 1 分
ラ・ポルト・ルージュ 久しぶりのヒットです!
ラ・ポルト・ルージュ 久しぶりのヒットです!

 高嶺病院で金・土・日の3連直をこなして昨朝、最後の岩国勤務に行ってきました。

 車で片道2時間弱の道のり、この15年間毎週通い、外来・訪問診療、時には内視鏡やエコー検査にかり出され…。

 とても大変でしたが、とてもやりがいのある職場でした。大学病院では経験できない不可思議な体験もいろいろしました。いずれ、公に出来ないこと以外は少しずつ振り返りたいと思います。

 さて、昨日はわたしの最後の出務とのことで、公休のスタッフも来てくれて、昼食会を持つことが出来ました。

 会も終わりに近づいたとき、昔なじみの(一応)引退した助産師さんが見送りに来てくれました。

 この助産師さんは、わたしの結婚式にも来てくれた、年がちょっとだけ離れたよい友人です。

 研修医になって一週間目、岩国最初の勤務の時に往診に引っ張り出され、「バルーン(導尿カテーテル)交換お願いします」と頼まれました。

 今の研修医は卒業前にその程度のことは実地で学んでいますが、その当時のわたしにとって、「導尿」は教科書の中の世界だけのもので、実際にやったことはありませんでした。

 そのことを申し訳なさそうに申告すると、「大丈夫です。先生だったら出来るから」と何の根拠もなく、わたしに導尿カテーテルをするように促してくれたのです。

 往診に行く直前、持ち歩いていた処置の教科書を引っ張り出し、頭の中でシミュレーションします。

 冷や汗をかきつつ、何とか無事に交換完了!

 このようにわたしの初バルーンは在宅だったのです。このときからわたしが在宅医療に取り組む方向が決まっていたのかもしれません。

 あれこれと話は尽きず、ついには鬼籍に入ってしまった先生方の名前も飛び出し、昔話に花を咲かせていると、そこに在宅患者から
 「導尿カテーテルが詰まりました!」との連絡が、かくしてわたしの岩国ライフは「バルーンに始まり、バルーンに終わった」のでした。