波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

優秀な研修医

約 1 分

doctor_illust ごく最近のことですが、月一回、近くの救急指定病院に当直の手伝いに行くようになりました。

 感じるのは一緒に当直する初期研修医のレベルの高さです。てきぱきと動き、指示待ちの姿勢は感じられません。(私たちの世代は、指示待ち人間だの、新人類だのといわれて育ちました。)

 通常、医療は次の順番に則って行われます。(救急では同時並行です)
1)情報収集(問診や診察・検査などによる情報収集)
2)情報分析(推論や診断)
3)対応(処置や処方など)

 私が研修医の時を考えると、1)の情報収集がやっとやっとだったと思います。ところが私の出会った研修医達は2)3)もしっかりと、自分のプランを準備したうえでアドバイスを求めてきます。CTの読影も細かいところまでよく読み込んできます。また、きわめて的確で、現実的なプランを出してきますので、私がすることは、極々わずかな軌道修正と、がんばりすぎる情熱の抑制、見守りです。ともすると研修医であることを忘れ、こちらの要求水準も高くなっていきます。要注意ですね。
 もちろんサンプル数が少ないので、これを持って「今の研修医は優秀だ」とは言い切れないでしょう。

 大規模な研修制度改革、医学教育改革から約10年たち、その功罪も明らかになっています。どうしても医師不足など、負の側面に目が行きがちですが、良い面も確かにあるので、そこは正当な評価が必要でしょう。そして、その良いところを残しつつ、さらなる改善が必要なことは論を待ちません。個々人の資質も重要ですが、環境要因(研修環境)も大事です。

 「昔は良かった」と懐かしむのではなく、その「ノスタルジーの鎖」を引きちぎり、新しい時代へ進みたいものです。