波乗りクリニック

一般内科・心療内科・在宅医療

おせち料理

約 1 分

おせち クリスマスが終わると街は年末年始モードに早変わりします。(正式にはクリスマスは12月初旬から1月上旬まで6週間の期間なので、現時点ではクリスマスなのですが…。)

 さて、表題の「おせち料理」ですが、最近は自宅で作らず、デパートやコンビニなど出来合いのものが増えてるようです。

 このような話をすると皆さん怪訝な顔をされるのですが、私は結婚するまでおせち料理をまともに食べたことがありませんでした。小学生の時は同級生からおせち料理の話を聞き、「うちでも作ってほしい」と母に訴えたことがありましたが、「あれは冷蔵庫がなかった時代の保存食だから」、「主婦が休めるのは正月だけだったのよ。その間の間に合わせで冷たいものを食べるの」と諭され、結局一度も作ってもらいませんでした。
 実際、母方の実家では年末年始になると、住み込みのお手伝いさんに暇をとらせていたようなので、その間の冷たいおせち料理は、母にとってはあまり好ましいものではなかったのでしょう。

 結婚後の我が家も、家内の実家からおすそ分けをもらう以外は食べたことがありません。もっとも私が医師になってから、ほとんどの年末年始は当直室で過ごし、自宅で年越しをしたことは数えるほどしかありませんでしたので、「作っても食べる人が居ない」という状況でした。子供達は現代食のほうが好きでしょうし…。

 物の本によると、お正月がめでたいのは「歳神(としがみ)」がやってくるからなのだそうです。その神さまにお供えするのが「おせち料理」「お雑煮」といった特別な食事で、供えた後でこれを食し、神さまのちからにあやかるのだとか。
(南ひろこ:ひなちゃんの歳時記から)
 母が言っていたように「たんなる保存食」だけではなかったのですね。

 そういえば、母方の祖母には何回か会ったことがありますが、とても信心深い人で、私が持参したお土産をまず神棚にお供えして柏手を打ち、次に仏壇に供えて「リン」を鳴らしていました。たぶんおせち料理もそうしていたのでしょうね。

 おせち料理をただの習慣としてとらえるのではなく、その背後にある歴史を知ることで、物事の意味・歴史がわかってきます。

 ちなみに今年も当直室でお正月を迎えますので、いまから病院食のおせち料理を楽しみにしています。(高嶺病院の給食はおいしいのですよ!)